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小さな出版社とオルタナティブスペース


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語りの種2 つなぐ。


はじめに

犬山城から南にのびるメインストリート本町通り。今では犬山駅から西に伸びる道(六間道路)と交差するところで終わっていますが、ひと昔前までは、その賑わいは、さらに南に下り、下本町をすぎ、外町、出来町をこえ、犬山口駅まで続いていました。

この通りは稲置街道(いなぎかいどう)とも呼ばれます。できたのは江戸時代のこと。名古屋城下と中山道伏見宿(現・岐阜県可児郡御嵩町)を結ぶ木曽街道(上街道)が整備されたのち、二代犬山城主成瀬正虎は、木曽街道の楽田追分から犬山城下まで稲置街道をひらきました。その街道が犬山口駅から犬山城までのルートと重なります。往時は店が立ち並び、人の往来も盛んでした。

犬山の観光といえば、犬山城と城下町の町並みが残る本町通りに集約されがちですが。こうした街道や川の道を含め、本当は歴史的にも空間的にも多岐にわたる広がりがあります。

本書では、一時期は銀座とも呼ばれた下本町商店街に焦点をあてるとともに、故きよき犬山のまちをフルに楽しもうと、アートや文化に焦点をあてた「犬山フルまちミュージアム2023」の試みをアーカイブします。主な会場は下本町商店街や木之下城伝承館・堀部邸・本街通りからさらに南に下る一帯です。

犬山の昔を知る人の知恵、記憶をつなげることは、過去を知ることにとどまらず、犬山の未来を考える上での豊かな文化資源となるはずです。ここで撒かれた種は、どういった未来につながっていくでしょうか。

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【目次】

はじめに

1 下本町商店街

下本町商店街が栄えていた頃
話し手:大鹿剛巨さん×大倉茂紀さん
コラム1 まちで店をやるということ 柴田憲一
コラム2 歴史と文化が地続きにつながるまち 戸田祐希利
下本町防災建築街区

2 犬山城下町50年の移り変わり 服部敦
空中写真でみる城下町の変化
犬山の店舗地図

3 すみっこの記憶 楠本亜紀
犬山の8ミリ映像
東京大学生態水文学研究所アーカイブズより

4 犬山フルまちミュージアム2023
Hiphopミュージックフェス
TOMASON 作品制作
クラフトワークショップ
ショートムービーワークショプ
AHA! すみっことわすれもの
フルまちアーカイブ展示
みんなの記憶地図

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みんなのアーカイブ ♦︎
地域の過去、現在、未来に関心を寄せ、取材し、記録、保存、活用しようとする人のための草の根型コミュニティ・アーカイブ。写真や映像、語りをもとに、地域の、歴史、記憶をとどめ、未来に向けて発信するためのプラットフォームを作る活動を行います。
https://www.archive4everyone.org

書籍 語りの種2 つむぐ。
   特集 犬山 下本町商店街のこれまでとこれから

制作:犬山ふるまちミュージアム実行委員会
企画・編集・構成:みんなのアーカイブ 楠本亜紀
アートディレクション:CUUDESIGN

発行:Landschaft Press 
発行日:2024年2月29日 第一刷
A5版100頁
頒布価格:本体 1500 円+税
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Landschaft Pressによる私家版となります。ラントシャフトショップから限定数のみ販売しております。